子どもと離れて暮らす父親と片親疎外症候群
片親疎外とは…
(特に離婚に関して)子どもが同居している親に仕向けられて、正当な理由がないのに、
離れて暮らす親を継続的にバカにしたり、嫌悪したりするようになることです。
そんな環境の中で育った子どもは、いわゆる「アダルトチルドレン」
(機能不全の家庭で成長して大人になった人)と言われ、
『片親疎外症候群のアダルト・チルドレン』と呼ばれることがあります。
◆子どもが気づくまで20年!?
子どものときにどちらかの親を憎むように教えられて、その後、目を覚ましてその事実に子どもは
気づくわけですが、目覚めるまでにかかる時間は平均で20年とも言われています。
しかし、片親疎外症候群の子どもに、
「あなたはお父さんと会いたくないと、言ってるけど、それはあなたの本心なの?
お母さんにそう言われてるんじゃないの?」と聞いたとしても、
「うん、本当は会いたいんだ。でも、そう言うとお母さんに怒られるんだよ」
なんて答えたりしません。
なぜなら、自分自身がお母さんの影響を受けていることに気付いていないからです。
なので、この問題が分かるまでには、その子どもが大人になって自分がどちらかの親に
マインドコントロールされていたのだ、と気付くまで待つ必要があります。
◆3つの片親疎外
片親疎外には、
①あまり悪意のない片親疎外
②積極的に行われる片親疎外
③取りつかれたように執拗な片親疎外
の3つに分類できるようです。
①悪意のない片親疎外
例えば
「いつもお父さんは遅れてくるね。約束の時間はきちんと守らなければいけないのに…」
など疎外する親には悪意はないので、疎外されている親と子どもの関係はそこまで悪くなることは
ありません。しかし、これが積極的な疎外となると、色々と問題が生じてきます。
②積極的に行われる片親疎外
この場合、離婚後の面会交流がうまく進みません。
これらの例としては、
・子どもに、疎外されている親と面会交流をするかどうかを子どもに
決めさせようとしたり
・子どもが面会交流するために家を出ていくと、同居親は悲しそうな顔をして、
子どもに心理的な圧力をかけたり
・面会交流の時間帯にスポーツや課外授業など子どもが参加したくなるような行事を
計画して、面会交流の変更を迫ったりします。
他方を積極的に疎外してしまう親は、それがいけないこととわかっていますが、
心に大きな怒りを抱えていて、自分の行動や発言を制御できません。
後で自分の振る舞いを後悔することもあります。
また、裁判所で親権や面会交流をめぐる争いが続いていて、怒りや欲求不満を制御できなく
なっている場合もあります。
③取りつかれたように執拗な片親疎外
この場合、疎外する親は、子どもと他方の親との関係を意図的に壊そうとします。
自分が配偶者に対して否定的な感情を持っているとしても、子どもの気持ちは別で
あることが理解できません。
そして、有害な親から子どもを守ってやるのが自分の務めだと考えます。
標的にした親をさかんに中傷し、子どもがその親を憎むように働きかけます。
その結果、それまで大好きだった親が数日のうちに憎しみと恐怖の対象になり、
子どもは楽しい思い出など全くなかったように振る舞います。
これがあまりにも急激に起こるので、疎外された親はただ呆然としてしまいます。
片親疎外症候群の程度がひどくなると、子どもは、
「絶対にお父さんには会いたくない。これは自分が決めたことなんです。」
そして、母親は、
「子どもが会いたくないと言うから、子どもの気持ちを大切にしてやりたいんです。
だから面会交流はできません。」と子どもを守ろうとします。
このように、子ども自身が自分の意思で標的の親を疎外していると主張するのが、
疎外している親が使う強力な武器となってしまいます。
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なかもり法務相談事務所は、離婚問題という先の
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