妻の怒りの根底にあるもの
前回、『「愛情飢餓」と妻の怒りの原因』について書きましたが、
私たちは幼い頃からの親との関係が、今の私たちの感情・考え方・行動に強い影響力を及ぼしています。
そして、気づかないうちに、幼い頃に身に付けた考え方、感じ方、そして人への接し方のパターンを、
ずっと繰り返しています。
例えば、何か不安なことがあると、子どもの頃に感じた悲しみや寂しさ、怒り、罪悪感などが
ワッとわき上がります。それが繰り返されるとき、ぶり返す辛い感情になります。
また、かつて子どもだったときにできた精一杯の対処法を、今でも不安なことがあると
繰り返してしまいます。
しかし、それはほとんどの場合は不適切で、人間関係を壊してしまうことが多いのです。
◆「怒り」で関心を得ようとする
たとえば、親子げんかという形で親の関心を得ていた人は、大人になってもその方法で
乗り切ろうとします。
不満を感じたときには、怒鳴ったり文句を言ったりして相手の関心を得ようとします。
こうして人間関係が怒り、争い、断絶など不調和なものになっていきます。
あるいは、厳しい親が病気の時だけ優しくしてくれたという経験をした人は、うまくいかない
ことがあると体調を崩すかもしれません。
また、「黙っていれば叱られない」と学んだ人は、人といて不安になると、自分を押し殺して
目立たなくしてしまいます。
怒って周囲の人を攻撃したり、自分を弱く見せて世話を焼かせたり、あるいは強く見せて力づくで
従わせようとしたりする方法は、子どもの時にはある程度うまくいったとしても、
大人となった今では現実に合わないので、更に傷つきや困難をもたらす結果となってしまいます。
◆怒りの根っこには「怖れ」がある
「ムカムカ腹が立ってきて、どうしようもない!」
「私はこんなに傷ついているのよ、わかって!」
こんな思いがわき上がり、執拗に相手を攻撃したくなるとき、心の根底にある本当の感情は
「怒り」ではなく、それは「怖れ」の感情なのです。
「怒り」は怖れている事態に直面しそうな時に生まれてきます。
たとえば、安全が脅かされたり、大切な人やものを失ったり奪われそうになったりしたときです。
また、怖れの感情を感じそうで不安になったときにも怒りが生まれます。
具体的には、相手が自分に愛や関心を向けてくれないときや、自分を大切にしてくれない、
尊重してくれないと感じた時です。
寂しさや自己無価値観の苦しみを感じそうになり、とても怖くなるのです。
なので「愛情飢餓」を強く感じている人ほど、ことあるごとに怒りがぶり返してくるのです。
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