結婚に「愛」は必要だけど、どんな「愛」が必要なの?
結婚は恋愛の延長線上にあるもの、また恋愛の進化形だと考えている人は多いと思います。
確かに、結婚の前提条件として恋愛感情があることは否定できません。
しかし、恋愛感情だけで結婚生活がうまくいくとは限りません。
◆恋愛と結婚の決定的な違い
恋愛と結婚の決定的な違いは「家族」という組織を作っているか
どうかという点です。
結婚して二人の関係が組織化された途端、時間や空間、財産などが共有されます。
居心地のよい家庭環境とは家族という共有財産のことです。
なので、家事や子育てを一方的に相手に押し付けたり、週末を自分の趣味のためだけに
過ごしたりする行為は、共有物の維持管理コストを負担せず、その成果だけを
受け取ろうとするいわゆる「タダ乗り」になります。
そうなると一方だけに負担がのしかかってしまいます。
多くの人は「愛」があればこうした問題は起こらないと言います。
しかし、結婚は恋愛の進化形なので、そこには恋愛中よりもさらに高度な「愛」が求められます。
結婚後、「タダ乗り」して夫婦関係をこじらせてしまう夫婦は恋愛を継続させる愛はあっても、
結婚後に必要とされる愛が備わっていなかったということになります。
◆動機は利己主義?利他主義?
恋愛中のカップルがいて、男性が女性の誕生日にディナーをご馳走しました。
一般にはこれも愛情表現の一つです。
しかし、その動機はどうでしょう?
もし、男性がディナーを楽しむ女性の様子を見て、
自分のことのように喜びを感じているのであれば、
これは相手の満足を自分の満足に置き換えて評価する(利他主義)という動機になります。
一方、女性をディナーに招待するという行為が、誕生日を利用して女性と食事をし、
あわよくばそのままホテルへ・・・
といった自らの欲求を満たすためだけだったとしたら、これは「利己主義」となります。
きれいな女性と食事をしているところを周囲に見せつけて虚栄心を満たしたいというのも
利己主義です。
単に今の恋愛関係を持続したいからという理由だけなら、これも利己主義といえます。
恋愛中はどちらの動機であっても結果に変わりはないので問題は起こりません。
しかし、結婚して二人の時間や空間、財産などが共有されると結果が変わってきます。
このような場合、夫婦の関係を円滑にする愛は「利他主義」的な愛のほうです。
また、離婚するとき「愛情がなくなった」と言われることがあります。
この夫婦を結びつけていた愛とは実は自らの欲求を満たすための愛=利己主義
だったからではないでしょうか?
相手の喜ぶ姿を見て自分も喜びを感じるという愛=利他主義であれば、
自然と相手の嫌がる行為は控えるでしょうし、夫婦の信頼関係は維持されていたでしょう。
結婚相手として理想的な人とは、この利他主義的な愛の持ち主といえそうです。
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