夫婦のコミュニケーションの悪循環が関係を悪化させる
夫は毎日帰宅が遅く、出張も多い。時には休日出勤もある。
妻は最初の頃はそれも仕方ないと思っていましたが、あまりにも続くので、
「早く帰ることはできないの?」
と聞くと、夫は「忙しい」としか言いません。
そんな夫は次第に妻を無視して何も話さなくなりました。。
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妻は苛立ちながら
「どうして毎日、こんなに遅いの!」と夫に問いかけます。
夫は妻の苛立ちには気づきながらも
「会社が厳しい状況で、仕事がきりなくある」と帰りが遅くなる理由を妻に理解して
もらおうとします。
しかし、
妻は夫が「遅く帰ること自体に腹を立てている」ので、「理由」などは聞く気にならず、
「連日深夜まで働くことはおかしい」と指摘することで自分の不満を夫に伝えようとします。
こうなると夫は妻の不満どころか「みんな残業しているんだから、自分だけ帰るわけにはいかない」
と異常ではないことを説明することに必死になります。
妻は、理解されない思いを「帰宅の遅さは家庭を顧みていないことだ」と方向を変えて訴えます。
夫は「家族のために働いているから遅くなる」とさらに「理由」で切り返します。
「だったら、どうしてこんなにおそくなるのよ!」
という妻の反応は妻の最初の気持ちを刺激して、そこから話は振り出しに戻ります。
そして、感情だけがエスカレートして、話はもの別れに終わっていきました。
◆二人の何が問題か?
この場合、二人のコミュニケーションの問題の一つに、
「気持ちを分かってほしい妻」と
「理由を理解してほしい夫」のすれ違いがあります。
もし、夫が妻の「帰ってきて欲しい」気持ちを受け止めて、
たとえば
「夕食も一緒にできず、ごめん」とか
「自分も早く帰りたい」
などと言ってから遅くなる理由を話せば、妻の反応は変わっていたかもしれません。
あるいは、夫の残業の理由の返事に対して妻が「夫の厳しい状況」に理解を示す反応、
たとえば、
「そんな状況で働いているあなたも大変ねぇ」といった労りを伝えてから、
「話をする時間が欲しい」
ことを言えば状況はまだ良くなっていたかもしれません。
自分の気持ちや言い分を相手が分かっていないと思ったとき、
私たちはつい、そのことにこだわって自分の言い分を繰り返し伝えようとします。
それはある意味で解決の試みなのですが、しかし、それでは自分の言い分を先に
分からせようとする論争の始まりという様相を帯びてしまうのです。
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なかもり法務相談事務所は、離婚問題という先の
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