離婚調停前に夫婦関係のことを考えたいからカウンセリングを受けたのだが…

公開日:  最終更新日:2021/02/08

けんか

夫42歳(会社員)、妻35歳(学校の先生)、小学1年生の息子の3人家族。

夫婦カウンセリングを申し込んできたのは夫で、その理由は、妻が離婚調停を出すというので、

その前に話し合いをしたいと提案し、妻も同意したからとのこと。

 

 

夫婦は7年前に結婚。

二人の出会いは、夫の海外出張先に妻が休暇中の旅行でたまたま訪れたときで、

趣味や関心が同じで意気投合し、帰国後しばら付き合って結婚しました。

 

 

◆妻の離婚動機

妻が離婚調停を考えた動機は、夫の帰宅が連日夜中で

「家庭をまったく顧みない仕事中心の生活」対して

不公平だ」と考えたことによるものです。

 

夫は結婚まで実家を離れたことがなく、家事はまったくできません。

息子が生まれて、助けを求めたこともありましたが、かえって手間がかかるので

諦めることが多かったのです。

 

息子が幼稚園の年中児のころから休日には遊ぶ、おもちゃや洋服などを買い与えるなどの

かわいがり方はしましたが、子育ての大変な部分の世話はほとんど妻任せした。

 

一週間前、息子の父親参観のことで言い合いになり、ついに長年の欲求不満が爆発して

大喧嘩になりました。

 

次の日、妻は子どもの夕食の準備をいて家を出て、以後、ホテル住まいをしています。

昼間、時々子どもが家に帰ったころを見計らってアパートに行き世話をしたり

会ったりしていますが、夫も子育ての苦労を味わうべきだと思っていました。

 

 

◆夫の言い分

夫は、妻が突然、子どもを置いて行先も告げず出ていくというのは親のやることではない。

競争の激しいIT関係の仕事をしていることはわかって結婚したはずであり、自分の母親も

仕事をしながら子育てをしていた。

自分の母より時間の余裕のある教師の仕事でありながら、この所業は理解できない!

 

この1週間はあらゆる情報と援助を得ながらやりくり

してきましたが、それを放っている神経がわからない。

現在は子どもの朝食や宿題などの面倒をみていますが、

妻はわがままであると主張しています。

 

 

◆妻の反論

一方、妻はこれまでの子育ての苦労や夫の家庭への

かかわりの少なさを同僚に話すと、男女問わず

「あなたの夫はひどい!」と言い、親友は

これまでの事情もよく分かっていて

「積極的に支援するから問題が解決するまでアパートに来てもよい」

と言ってくれます。

離婚調停を出す気になったのは、夫のひどさ

がよく分かったからでした。

 

 

◆夫の反論

夫は、妻のやり方は母親としての責任放棄で、

すぐさま家に帰ってくるべきだ。

この状態をまだ実家の母親には伝えていないが、

これが続くとすれば、母親に助けを求めるしかないので、

帰ってくるかどうかを決めて欲しい。

そして「離婚に応じるつもりはない」と明確に答えました。

 

妻は子どもには不便をかけたくないので、これまで

より頻繁に子どもの様子を見には行きたいが、今すぐ

帰宅する気はないと夫に伝えました。

 

 

◆その後のやりとり

妻はこの6年あまり、いかに家事・育児で大変だったか、

夫の亭主関白ぶりは時代遅れであると夫の変化を要求しました。

 

また、この一週間、子どもの面倒はみてきており、夫の相応の

子育ての分担をするべきであるので、自分が無責任とは思わない。

 

夫が変わる気持ちがないのなら離婚もあり得るし、

親友も賛成していると夫に伝えました。

 

 

夫は、多忙な父親の下に子どもを置いて出ていく妻に賛同している

友人こそ非常識であり、そのような仲間に扇動されている妻の感覚も

歪んでいると反論。

夫はこれまで妻には詳しく伝えてこなかった時間争うIT開発専門職

の現状を可能な範囲で説明し、仕事の大変さを語りました。

 

互いに十分理解してこなかった問題と言い分の理解は進みました。

仕事の変化、子どもの成長、生活の変化などがもたらした

家族の負担を共有し、この状況における問題解決の可能性を探るため

に二人の話し合いを継続していく必要性を感じていました。

その後、妻は新たな変化を見つけるため一旦、家に戻りました。

 

 

◆再び同居を始めるが・・・

夫は以前より育児の協力はするものの、別居中他人に

依頼していた家事は妻の仕事に戻り、妻の不満は解消

されませんでした。

 

安易な道を選んでいると言いつのる妻に、夫は黙って

耳を傾けていましたが、突然、このような生活は

避けられない現状があり、それを続けることが不満

であれば、現実的解決策としては離婚しかないだろう

と伝えました。

 

妻は一瞬呆然とし、ショックを隠しきれず

「自分はこの間、歩み寄って同居して関係継続に努めている。

その最中にどうして?」と問いました。

 

夫は仕事の性質上、これ以上の努力は無理であり、それほど

ひどいことをしているとは思えない。

妻がこれまでできてきたことは続けられるはずだと一歩も

引く気配はありません。自分の仕事の状態を知らない

妻や妻の友人から非人間扱いをされ、そんな妻と家族を

続ける気持ちがなくなったと、きっぱり述べました。

 

妻は、今後も話し合いやカウンセリングを続けて結論

を出したと提案しましたが、夫は、このカウンセリング

自分の希望で始めたのでカウンセリング料も自分が

支払ってきたが、これ以上続けるつもりも料金を負担

するつもりもないと述べ、終結を主張。

 

妻からは、今後は自分の料金負担でカウンセリング

継続したい旨の希望が出されましたが、夫は一考したい

とすぐには同意しませんでした。

 

その後、夫婦からのカウンセリングの申し込みはなく、

経過は不明のまま終了となってしまいました。

 

 

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