義父母との不和は離婚原因になる？

公開日：2017/10/25

行政書士　兼　離婚情報コーディネーターの中森です。

夫や妻の義父母との不和は今も昔も多いようです。

昔は嫁姑問題が多かったようですが、最近では夫VS妻とその母親

の対立が目立ちますし、これは家庭裁判所の調停事件でも夫からの

申し立て動機のベスト５に入っています。

しかし、親族との不和は性格の不一致と似て、それだけの理由では

簡単に離婚原因として認められません。まずは円満解決への努力が

求められます。

◆義父母との対立

夫婦自体は格別決定的な離婚原因はないけれど、義父母との対立から

争いになるケースも少なくありません。

過去の判例では、

①夫の両親と同居している妻が、その両親とうまく行かず、

　別居と同居を繰り返し、

②両親と別居中は夫と二人で平穏に暮らした実績があり、

③その後、夫婦は別居して夫は両親と同居中になっても、

　夫はときどき妻と会い性関係もあった

という事情のもとでは、妻の意思に反する夫からの離婚の請求を棄却

した判例もあります。

親族との不和は、折り合いが悪い・付き合いが下手・不和葛藤が深刻

だというだけでは離婚原因として認められにくいのは事実です。

ただ、核家族の環境の中で生活してきたことが、親にとっても

子にとっても他の家族との交際下手の下地になっていて、

子どものケンカに親が出る、また子どもも親の言いなりになって

しまい、円満解決は困難になっているのも事実です。

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