暴力とは? 男はどうしたらよい? その2
行政書士 兼 離婚情報コーディネーターの中森です。
「暴力とは? 男はどうしたらよい? その1」からのつづき
◆暴力は、たいてい非対称な間柄において発生する
上司と部下、先生と生徒など非対称な関係において暴力は発生しがちです。これは男女間おいても同じ
です。しかし、夫婦やカップルは「上司と部下」などと違って対等なはず!なのですが、多くの夫婦
や男女カップルは経済関係において非対称的です。女性は無収入か、自分で仕事を持っていても、男性
より低収入であることが多いです。そもそも男女のあり方自体が「男性に逆らうべきではない」
「男性のリードに身を任せるべき」と女性は親や周囲の人々、さらには色々な情報から教え込まれ
ますが、男性はそうではありません。従うのはいつも女、従わせるのはいつも男、という構図が
できがちです。そうなると高い割合で男性が暴力の加害者になってしまいます。
◆たいていの加害者は加害を認識しない
暴力を「メンタルトレーニング」や「罰」などの言葉に置き換えて平然とその行為をしている人がい
ます。たいていの加害者は、被害者に対する自らの暴力について無自覚です。ある男性に対し、妻や恋人
が気に食わないことをしたとします。それを正そうと、男性は怒鳴り、手を出しました。男性にとってこ
れは妻や恋人に対する「しつけ」です。あるいは、自分をムカつかせたことに対する「正当防衛」
です。そう考える男性は多いと思います。
しかし、怒鳴り、手を出すことは他者の生き生きとした人生を阻む行いであり暴力です。怒鳴ることは
相手を委縮させ、言い返す気持ちを奪います。殴るのは傷害罪にふれます。暴力をやめるということは、
怒鳴ってはいけないということではありません。「健康的に怒る」ことを身につけるのです。その方法
の一つが「タイム・アウト法」です。
◆「タイム・アウト法」と「I(アイ)メッセージ」
「腹がたってきたから、タイム・アウトを取りたい」と妻や恋人に言います。そして、1時間家
を出て、歩いたり、軽い運動をしたりして、身体を動かします。そして冷静になります。帰宅して、
相手に話し合う気があるかどうか尋ね、二人とも話し合いたいのなら、話し合ってみます。そうでなけ
れば無理強いはしません。
話し合う場合は必ず「わたし」を主語にします。そして「わたしが~」という言い方をしていきます。
これはご存知の方もいらっしゃると思いますが、「I(アイ)メッセージ」と呼ばれるものです。
自分の気持ちに焦点を話す話し方で、「僕は腹がたった」「俺は悲しかった」という話し方にな
ります。
これに対し「お前は~」とか「君は~」で始めるのは「YOUメッセージ」と呼ばれ、相手の行為
に焦点を当てがちで、相手への攻撃になりやすくなってしまいます。また、「お前が~だから、俺は腹
がたった」などと「Iメッセージ」と「YOUメッセージ」を混ぜながら発言してしまうと、Iメッセージ
の効果が薄れてしまうので、そこは気を付けます。そして、また怒りそうになったら、タイム・アウト
を取ります。
◆話す:聴く=1:3の割合
もう一つ、相手と話し合う上で大切なのは「聴く」ことです。「1話したら、3聴く」ぐらいの
割合でちょうどよいかもしれません。相手の気持ちやその理由をとことん聴いてみます。その際、
相手の言葉をさえぎらないことです。ただただ聴く。聴くのが辛くなったら「タイム・アウト」を
取ります。聴いて悪かったと思ったら、素直に謝ります。謝罪は敗北ではありません。意見が
決裂するなら、一緒にいるのは難しいかもしれません。冷却期間を置くなどするのは一つの方法
です。これもまた、敗北などと考える必要はありません。
つづく
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